贈るコトノハ 味手筥(あじてばこ)をテーマに情景が浮かぶあいうえお作文です。味手筥

あ

秋の田んぼで一休み。
大人たちも稲刈りの手を休めて
お茶と味手筥に舌鼓。
お米の風味が口いっぱいに
広がります。
収穫の喜びで笑顔の父母と
風に揺れる黄金の稲穂たち。
今もはっきりと心に浮かびます。

じ

じーっと縁側で猫と
日向ぼっこしていた
おばあちゃん。
学校で嫌なことがあった日も
おばあちゃんの
隣に座っているだけで、
ほっとしました。
今度の週末は、
久しぶりに実家に帰って
おばあちゃんと味手筥を食べようかな。

て

手をつないで秋の遠足。
大好きなみゆきちゃんの家は
来月お引越し。
だから最後の思い出づくり。
リュックの中に
二人とも味手筥を持って行って
思わず笑ってしまったこと。
覚えているかな?
大人になっても遠く離れていても
私たちは親友だよね。

ば

バスケットの試合に
来てくれたお母さん。
差し入れは冷たいお茶と味手筥。
あれから何年たったでしょう。
今度は、私が子どもたちの
野球の応援に冷たいお茶と
味手筥を持っていきます。
母から受け継いだ
味手筥のおいしさを
子どもたちに伝えています。

こ

越路の里は、
木々が赤や黄色に染まって
美しく照り輝いています。
つくりたての味を
お届けしようと働く人々の
真心が伝わる味手筥。
ひと味違うおいしさは
一度食べたら忘れられません。

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