香典の水引とは?色や形は何を選べばいい?

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香典の水引とは?色や形は何を選べばいい?

2022.08.12

水引とは、香典にかける帯のことですが、実際に水引を選ぶときには、どの水引が良いのか迷う方も多いでしょう。地域や宗教によってルールが異なるため、選ぶ基準を知っておくと便利です。

そこで今回は、香典に使われる水引の意味や結び方について詳しく解説していきます。宗教による書き方や注意点も説明しますので、ぜひ参考にしてください。

香典の水引とは?

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水引とは、贈り物の包み紙や不祝儀袋にかける帯を指します。飛鳥時代に小野妹子が遣隋使として派遣された際に、貢ぎ物が紅白の麻紐で結ばれていたことが起源と言われています。

水引には、以下の3つの意味があります。

  • 未開封の保証
  • 魔よけ
  • 人と人とを結びつける

仏事で使われる水引は、一度結ぶと解けない結び方が特徴です。これは、「同じことが二度と起こらないように」という願いが込められています。

香典の水引の色の意味は?

香典で使われる水引は、包む金額によって色や形が変わります。どの水引を使うべきか迷うかもしれませんが、ポイントを押さえておけば問題ありません。水引が本物か印刷かによっても包む金額が変わるため、マナーとして覚えておきましょう。

青白・黒白の水引

青白または黒白の水引は、香典で良く使われます。黒白の水引がついている香典袋は定番で、地域を問わず使えるのが特徴です。包む金額が1,000〜5,000円の場合に選べば問題ありません。

黒白の水引は、本物と印刷されているものの2種類があります。5,000円以下の場合は印刷された水引でも構いませんが、10,000円以上の場合は本物の水引を選びましょう。

水引の本数は、金額が増えるにつれて本数が多くなります。4と9は不幸につながる数字と考えられているため、不祝儀には使えません。仏事で使われる水引は、どの色の場合も偶数にします。奇数は慶事を表しますので、注意して選びましょう。

黄白の水引

黄白の水引は、10,000〜50,000円を包むときに使われるのが一般的です。主に、関西地方から西の地域で使われる傾向があります。京都では黒白の水引を使わないケースも多く、黄白の水引を使うのが定番です。これは、日本の首都が京都だった時代の名残という説があります。

双銀の水引

双銀の水引は、50,000円以上を包む際に使用します。香典袋と中身が釣り合わないと、失礼にあたりかねませんので注意しましょう。

香典が50,000円以上の場合は、通常よりも一回り大きい「中金封」と呼ばれる香典袋を使います。また、100,000円以上の場合は、中金封よりも大きな「大金封」を使うのが一般的です。大金封は一枚の紙でお金を包むようにできているため、高級感のある作りになっています。

香典の水引の結び方

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香典には、主に「あわじ結び」と「結び切り」が使われます。不祝儀の水引には、あわじ結びと結び切り以外の形は使いません。ここでは、それぞれの結び方にはどのような特徴や意味があるのかを解説します。

あわじ結び

あわじ結びは、多くの香典袋に使われている結び方です。黒白など2色の水引を8の字にクロスしている結び方で、左右に引っ張ると結び目が強くなります。「同じことが繰り返さないように」という意味が込められており、吉凶すべてに使えるのが特徴です。また、「末永くお付き合いする」という意味もあることから、法事のお布施に使っても差し支えありません。

結び切り

結び切りとは、「一度きりで終わる」意味合いで使われる結び方です。固結びになっているため、一度結び目を作ると簡単には解けません。香典だけでなく、結婚やお見舞いなどでも使われます。

結び切りと似ている結び方に、「蝶結び」があります。両端を引っ張ると簡単に解けるため、「何度あっても良い」意味で使われるのが特徴です。仏事では、「不幸を重ねる」「病気を繰り返す」などの意味になってしまいますので、使わないよう注意しましょう。

香典の水引に関する宗教ごとの違い

お通夜や告別式に香典を持参する際は、葬儀の宗教に合わせる必要があります。表書きや水引、包み方などがそれぞれ異なるため、注意点を覚えておきましょう。

仏式

仏式では、黒白や双銀の水引を使うのが一般的です。香典袋は、白無地か蓮の絵柄が描かれたものを選ぶと間違いありません。5,000円以下であれば、水引が印刷されたものを使用できます。香典袋のパッケージに金額の目安が記載されていることが多いので、参考にすると良いでしょう。

表書きの上段は、薄墨の毛筆で書くのがマナーです。薄墨を使う理由には、「突然の訃報により、涙が落ちて墨が薄まってしまった」などの弔意を示す意味があると言われています。ただし、近年では筆ペンを使うケースも増えてきました。仏式では上段に「御香典」「御香料」と書きます。宗派がわからない場合は、「御霊前」と書くのが無難です。

香典は、お通夜か葬儀の際に持参します。ふくさという布に包んで持参するのがマナーです。ふくさの色は、紺や深緑、うぐいす色などの寒色系が基本になります。冠婚葬祭の両方で使用できる紫色を使用しても構いません。

神式

神式では黒白や双銀に加えて、双白の水引を使うことも珍しくありません。香典袋は、白無地のデザインが無難です。蓮の花は仏教にちなんだ絵柄のため、選ばないようにしましょう。

神式では上段に「御神前」「御玉串料」「御榊料」と書きます。表書きを書く際は、薄墨の毛筆か筆ペンで構いません。仏式と言葉は違いますが、玉串料は香典と同じ意味合いで使われています。香典は、通夜祭か神葬祭に持参するのが一般的です。

キリスト教式

キリスト式は、仏式と同じく黒白の水引が使われます。必ずしも水引を使わなくても良く、白無地の封筒を使っても構いません。また、十字架や白百合がデザインされたものも使用できます。キリスト式では上段に「お花料」「献花料」「御ミサ料(カトリックの場合のみ)」と書くのが特徴です。香典は、前夜式か葬儀の際に持参します。

香典とお供え物は両方贈る必要がある?

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香典とお供え物は、必ずしも両方贈る必要はありません。なぜなら、供物や供花の代わりに香典を贈ると考えられているからです。一般的には、会社や友人一同などの名義でお供え物や供花を贈り、個人で香典を持参します。

ただし、身内の場合は香典と合わせてお供え物を贈るケースもあります。葬儀場や遺族の事情によりお供え物をお断りしていることもあるため、贈る前に必ず確認しましょう。

お供え物の相場は、5,000〜10,000円程度です。贈る際には、祭壇のそばに置いてもスペースを取らないものが望ましいといえます。高額のものだと遺族が恐縮してしまうこともあるため、お互いに負担にならないものを選びましょう。

例えば、仏式では線香や落雁などが一般的です。せんべいなども軽くて持ち運びしやすいことから好まれます。宗教によっては、線香がマナー違反になってしまうケースもあるので、お供え物を持参する場合は事前に確認しておいた方が確実です。

まとめ

香典で使われる水引には、「同じことが二度と起こらないように」という願いが込められています。金額によっても使う香典袋が異なるため、本記事を参考にしてください。

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