味のれん ぱりぽり通信
ナカムラ農産の田んぼで
もみ殻くん炭ペレットを使った
コシヒカリが実りました。
新潟味のれん本舗が参画しているN.CYCLEプロジェクトでは、長岡・福戸地区のナカムラ農産と連携して未利用資源を活用した地域資源循環のお米づくりに取り組んでいます。そんな、ナカムラ農産の田んぼで、今年も稲刈りの季節がやってきました。暑い夏や急な雨にも負けず、元気に育ったコシヒカリ。農家さんの丁寧な手仕事と、N.CYCLEプロジェクトのもみ殻くん炭ペレットを使った田んぼで育ったお米です。
今回は長岡・福戸地区のナカムラ農産を訪ね、中村文和社長、水稲を担当している高綱良毅さんにお話を伺いました。ナカムラ農産は従業員と皆でチームを組み、それぞれの得意分野を活かしてお米や枝豆、麦などを育てています。人とのつながりも大事にしていて、若手も積極的に学びながら働いています。
今年の田んぼは、6月以降の高温・渇水や、8月以降の豪雨による、コメ作りを始めとする農業への影響が心配されていました。しかし、そんな天候による不安の中でしたが、N.CYCLEプロジェクトで使っているもみ殻くん炭ペレット肥料のおかげもあり、最後には栄養が行き渡った元気な稲に育ちました。この肥料の一番の特長は、土をふかふかにする力です。くん炭の多孔質な構造が、土の中に空気と水の通り道をつくり、根が伸びやすくなります。また、炭の中に微生物がすみつくことで、時間をかけてゆっくりと土壌の力を育てていく効果もあります。
「天候の心配もありましたが、全体としては昨年よりも安定した出来になりました。消費者の方に喜んでもらえる長岡産コシヒカリになったと思います。」と高綱さん。
もみ殻くん炭ペレットについてはこちら〈ぱりぽり通信vol.3〉
稲刈りの日は、従業員たちが暑い日差しの中、コンバインで稲刈りを行っていました。ひとりがコンバインを操り、刈った稲をトラックに積み込みます。もうひとりがそのトラックを走らせ、倉庫の乾燥機へ運んでいきます。息の合った掛け声が飛び交い、動きに無駄がありません。そんなチームワークの積み重ねが、元気で健やかなお米づくりを支えています。
さらに、近年はドローンでの散布管理やAIによるデータ解析も活用。コシヒカリをはじめとする水稲では、さらなる省力化や労力軽減のため、リモートセンシング※による田んぼの見える化を行いました。肥料の量や水の管理を圃場ごとに最適化することで、効率よく育てることができています。「伝統の技と新しい技術を組み合わせることで、おいしいお米を守っています」と中村社長は話します。
そして、収穫が終わるとすぐに始まるのが「秋耕(しゅうこう)」と呼ばれる土づくりです。刈り取った後の稲の根やわらを田んぼにすき込み、土を休ませながら次の春に備えます。N.CYCLEのもみ殻くん炭ペレットもこのタイミングで使われ、田んぼの養分となって次の世代のお米を育てる力になります。
こうして育ったコシヒカリは、長岡の自然の恵みと、N.CYCLEプロジェクトの循環型農業の知恵、さらに農家さんの手間ひまが、ぎゅっと詰まったお米です。新潟味のれん本舗では、今後こちらのお米の販売を予定しています。発売の際には、またこのページでご紹介いたしますので、どうぞお楽しみに。
※リモートセンシング:衛星やドローンで田んぼの作物の生育状況を把握し、最適な施肥や水管理を行う技術。